子どもだけじゃない!
『池田動物園』は、
大人も前のめりになって
楽しめるスポットだった!

案内人赤迫さん
『池田動物園』の総務部長でありながら、営業から事務仕事まで幅広く担当。もともと飼育員として入社し、レッサーパンダやゾウなどのお世話を担当していたそう。現在は、9名の飼育員たちと「大人にも楽しんでもらえる動物園」づくりを目指し、日々奔走中。
岡山市民なら、知らない人はいない『池田動物園』。
1953年の開園当時から、市民の憩いの場として親しまれてきた動物園です。

『池田動物園』って小さい頃は、長い歴史にふさわしく、
結構古かった記憶があるけど、まず訪れてびっくりしたのが入場ゲート。
「こんなにきれいだったっけ?」と昔の記憶を探りますが、全然一致しません。
スタッフの方にお話を聞くと、約2年前に改修されたそう。
思い出に残っているレトロな門構えがなくなり、ちょっぴり寂しい気持ちも…。
でも、おしゃれな門構えになりましたね~。

そんな思いを胸に、ゲートをくぐると出迎えてくれたのがこちら。
1988年開催の「中国三大珍獣展」を記念してつくられた、
キンシコウ・ジャイアントパンダ・レッサーパンダのモニュメント。
そうそう、こいつらおったわぁ。
ぱっと見ユーモアな空気感だけど、幼少期の頃はなんか怖かったんよな~。
昭和ノスタルジーにひたれそうな像の前での記念撮影は、もはやテッパン!
このアングラ感がたまらない。というわけで30年ぶりくらいに近づいて撮影。

やっぱ今でもちょっと怖いなっ!
いや、まてよ。大人になると、このレトロ感が味わい深く感じる。
夏休み期間に行われる「ナイトZOO」では、ちょうどこのモニュメントが照らし出されるみたい。「怖さ」か「味わい」かぜひ試してみて。


入り口から左手に、今度は古代ローマ風のオブジェが。
そんなオブジェの足元で亀が飼育されています。
そのコントラストがなかなかシュール。そんな楽しみ方もできるな~。


入り口から右回りに進んでいくと、最初にホワイトタイガーやブチハイエナたちが登場。
夏の暑い時期だったってのもあり、ちょっとお疲れ気味の表情で、哀愁感たっぷり。
ニホンツキノワグマにいたっては、水風呂にちゃぷんと浸かっていて、
銭湯のお風呂に入っているおじさんにしか見えん(笑)。
檻の反対側には、レトロな西大寺鉄道の客貨車が唐突に展示されとるし、
いい具合に、カオスな雰囲気が漂っとるんよね。


檻の前には、動物の種類や名前だけでなく、
それぞれの動物たちの特徴や習性、さらには動物クイズが書かれた手書きのキャプションも。
全部飼育員さんたちがアイデアをふり絞り、手づくりされたものだそうで、
飼育員さんたちのこういったがんばりが胸熱ポイントで、アットホーム感があるんですよ。
「子どもたちに少しでも興味を持ってもらえたら」との思いがひしひしと伝わってきます。
こういった飼育員さんたちの楽しい演出や手づくりならではのぬくもりが、
長年愛されている理由のひとつなんでしょうね。


ジェフロイクモザルの檻の前には、歩道橋みたいなものが設置されており、
高く登ったジェフロイクモザルと目線を合わすこともできちゃう。
こんなところまで細かな心配りを感じられる動物園って見たことないなぁ。


奥へ進んでいくと、どんどん坂道に。
園内に坂道が多いのは、『池田動物園』が山の斜面を利用して作られているからなんです。
本当に山と一体化するように作られていて、唐突に変な植物との出会いがあります。
例えば、
超巨大なアロエ!
本当にめっちゃ大きいですからね!
こんなサイズ見たことある!?ってくらい。
隠れシャッターポイントですよ、ここ。

山の中腹にさしかかったところで、「ウォッチングサイクル」という気になる看板を発見。
園内にレールのようなものがあることには気づいていたけど、どんなもんかと乗ってみることに。
この「ウォッチングサイクル」は自力でペダルを漕いでいくレトロなスタイル。
がたがたがた、がったん。
ときおり車体に走る衝撃が、なんともいい味。
いや、強がりました。普通に怖ぇ(笑)。
これを味わいと思うかスリルと感じるかはあなた次第?
でも確かに、普通に園内を回るだけでは見ることができない景色を楽しめます。
一周数分の空の旅(高度5~6mくらいかな…)、1回300円なので、ぜひ乗ってみてくださいね!
ただ、絶景と一緒に、園内にいる人たちに大注目されちゃうかも。



道中には、専用のパネルが備えられた撮影スポットやトリックアートも!
ヒトの檻とかメッチャよくないですか。絶対入って写真撮るわ。
動物以外にも楽しませようとしてくれる工夫がたくさんあるんですよね。
大人になって園内を回ると、見方が変わって、動物園のおもてなし力にすごく感動しました。
長年愛される秘訣が垣間見えたわ~。
ほんま、子どもよりも大人が前のめりになれる動物園じゃけん、行ってみて!


池田動物園
住所 | 〒700-0015 岡山県岡山市北区京山2丁目5-1 |
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電話番号 | 086-252-2131(09:00〜17:00) |
公式サイト | 池田動物園 トップ |
交通アクセス | 岡山自動車道賀陽ICから約25分 |
駐車場 | あり |
備考 |
4月~10月:9:30~17:00 11月~3月:9:30~16:30 ※入園受付は閉園の1時間前までとなります。 |